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2024.06.05

はじめて行った薬局での問診票

はじめて行った薬局での問診票

初めて行く病院や調剤薬局では問診票の記入を頼まれることが一般的です。調剤薬局では、病院で既に話をしたのにと、問診票を疎ましく思う方もいらっしゃると思います。今回はどうして調剤薬局でも問診票が必要なのかをご紹介します。

調剤薬局での問診票では主に
・氏名、性別、年齢、連絡先
・現病歴、既往歴
・アレルギーの有無
・現在使用中の薬剤
・嗜好品
・運転や危険作業の有無
・(女性に対し)妊娠、授乳の有無
等の記載を求められます。

これらをお伺いする理由

・性別や年齢により使用可否や使用量の異なる薬剤があるため、間違って処方されていないか
(ここでの性別とは自認ではなく生物学上のものをいいます)
・上記と同様に現病歴、既往歴により使用可否や使用量の異なる薬剤があるため、間違って処方されていないか
・アレルギー症状を発現させる可能性のある薬剤が処方されていないか
・既存の使用薬がある場合は、それと処方されている薬剤の飲み(使い)合わせに問題がないか
・嗜好品によっては薬剤の効果を減弱または増強するものがあるため、問題がないか
・眠気の出る薬剤が処方されている場合には運転や危険作業を控えてもらう必要があるため、その注意喚起が必要かどうか
・妊婦、授乳婦にも安全に使用できる薬剤かどうか
等を確認するためです。

例えば、緑内障の点眼薬を使用しているにも関わらず、それを医師に伝えておらず、注意すべき薬剤が処方されているという事例はよくあります。
飲み薬ではないので言う必要がないと思ったと仰る方が多い印象にあります。
また、診察の際に医師に対して何か発言するのを躊躇ってしまったという事例もよくあります。
問診票は、診察から患者さんの手元に薬剤が届くまでの間のチェックポイントであり、これには医療過誤を未然に防ぐという目的があるのです。

もちろん、問診票を記入してから時間が経てば患者さんの状況は変わります。
なので、久しぶりに来局された方にもそうでない方にも、定期的に以前伺った情報に相違がないかを確認していく必要があります。
このように調剤薬局ではより安全に、患者さんに合った薬剤を提供するために問診票が不可欠なのです。
面倒に思われるかもしれませんが、記入のご協力をお願いいたします。