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2024.09.11

高血圧の方必見!〜GABAの効果〜

高血圧の方必見!〜GABAの効果〜

高血圧の方必見!〜GABAの効果〜

GABA(ギャバ)という栄養成分はご存知ですか?2005年頃から、チョコレートなどに配合されるようになり注目を浴びるようになってきました。
GABAには、リラックス効果や血圧が高めの方の血圧を低下させる機能があることがわかっています。
実はこのGABA、とても身近な食品にも含まれているのです。今回は、そんなGABAの効果と、GABAを多く含む食べ物について紹介したいと思います。

GABAの基本知識
まずはGABAとはどんな栄養成分なのか、簡単にご紹介します。

GABAとはどんな栄養成分?
GABAとはγ-アミノ酪酸(Gamma-Amino Butyric Acid)の略で、アミノ酸の一種ですが、タンパク質の素にはならない非タンパク質性アミノ酸です。

わたしたち人間の脳や脊髄に存在し、緊張やストレスなどをやわらげて、脳の興奮を鎮める働きがあると言われています。また、睡眠の質を高めたり、血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されており、サプリメントや機能性食品として現在広く利用されています。

GABAの主な効果

・不安やストレスの緩和
・睡眠の質の向上
・認知機能の改善
・血圧を下げる

ストレス社会とも言われる現代のわたしたちには、嬉しい効果が得られる栄養成分ですね。
実際に、GABAが高血圧に対してどのようにはたらくのか、見ていきましょう。

高血圧とGABAの関係
GABAには「高めの血圧を下げる機能」が確認されています。

摂取されたGABAは腸管から吸収され、交感神経末端から出るノルアドレナリンの分泌を抑制します。ノルアドレナリンは細動脈を収縮させる作用があるので、この分泌を抑制すれば細動脈が緩和され、結果として血圧が低下します。

また、正常な血圧の方がGABAを摂取しても必要以上に血圧が下がることはないため、安心して摂取できるという特徴もあります。

GABAの効果が現れやすい量&期間は?
GABAによる血圧降下作用は、1日30〜80mg摂取した場合2〜4週間で効果が現れることがわかっています。
また、精神安定作用としては、摂取した30分後から副交感神経活動が顕著に上がることがわかっており、リラックス効果によるストレスの軽減には比較的早く効果が現れることがわかっています。

GABAを多く含む食べ物と摂取方法のコツをご紹介します!
GABAは、実はとても身近な食べ物に含まれています。どの食べ物にどれくらい含まれているのか、また吸収率UPのコツなどもご紹介します。

GABAが多く含まれている食べ物
GABAは、トマト・かぼちゃ・ナスなどの夏野菜に多く含まれます。他にも、つけもの・納豆などの発酵食品や果物にも多く含まれているため、日常的に食品から摂取しやすい栄養成分です。

GABA「30mg」に相当する食品は?

1日に30mg〜80mgのGABAを毎日摂取することで、血圧降下作用やその他のGABAの効果が得られることがわかっています。
ここからは、GABA「30mg」の目安となる食品の量を紹介していきたいと思います。

〈GABA30mgに相当する食品〉
トマト缶  大さじ2(30g)
トマト   1/3個(約50g)
かぼちゃ  一口サイズ3つ分(約50g)
ナス    1本(約100g)
じゃがいも 中1個(約80g)
大豆もやし 1/3袋(約70g)
メロン   一口サイズ3つ分(約50g)
キムチ   片手一杯(約100g)

このようにしてみてみると、GABA自体はとても摂取しやすい栄養成分であることがわかりますね。
その反面、摂り方には少し工夫が必要な面もあります。詳しい内容は次にご紹介していきたいと思います。

GABAを効率よく摂るには

GABAは水に溶ける性質を持っているため、腸管から素早く吸収される特徴があります。
一方、尿として体外に排泄されるため、一度にまとめて摂るよりも、少量ずつこまめに補給することで持続的に効果が得られます。
効果の現れやすい30mg以上の量を、数回に分けて取り入れていきましょう。

GABA+ビタミンB6
ビタミンB6には、GABAの生成をサポートする働きがあります。 ビタミンB6はマグロやカツオ、バナナ、玄米、ピーナッツなどに多く含まれているので、同時に摂取したい栄養素の一つです。

GABA+乳酸菌
GABAは腸管から吸収されるため、良好な腸内環境を保つことが望ましいです。

また近年、乳酸菌を摂取することで、腸にあるGABA受容体が刺激を受け、その刺激が中枢神経を伝って脳に届き、脳内でのGABAの生産を促すことが分かりました。

乳酸菌の中でも、特にGABA産生効果がある発酵食品は、熟成の長い味噌、ぬか漬け、すぐき漬け、キムチです。1つの食品から大量の乳酸菌を摂ることは難しいので、複数の食品を組み合わせ、できるかぎり毎食取り入れることをおすすめします。

GABAに関するQ&A
最後に、GABAについてのよくある質問にお答えしていきたいと思います。

GABAに過剰症はある?
体の中で使われなかったGABAは尿として体外に排出されるので、食品由来であれば多く摂っても問題ありません。
サプリメントなどで目安量以上に摂取してしまうと、胃腸トラブルや疲労を感じる可能性があるので注意しましょう。

また、降圧薬を服用している方は理論上、低血圧を引き起こす可能性があるとされているので、サプリメントを摂取する場合は医師に相談しましょう。

GABAは眠気を誘いますか?
眠くはなりません。GABAはリラックス効果により睡眠の質を高めますが、睡眠薬のように入眠を促す機能の報告はありませんので、眠気を誘う心配はありません。

GABAの効果はどのくらい続きますか?
GABAは摂取後30分くらいから効果が現れはじめ、約1時間後にピークを迎えます。そして2〜5時間効果が持続するといわれています。効果の持続時間は、摂取した量や他の栄養素との組み合わせ、体調・体質などにより左右されます。

GABAは加熱で変化しますか?
GABAは熱に強いため、加熱調理などで効果が失われることはほとんどないでしょう。

GABAには血圧改善の他にも様々な効果があった!

いかがでしたか?GABAは高い血圧を下げる効果の他にも、ストレスの緩和や睡眠の質の向上など、日々の生活に必要な効果をもたらしてくれる栄養成分であることがわかりました。

毎日の食卓に、ぜひ夏野菜や発酵食品などを少しずつ取り入れてみましょう。

〈第一調剤薬局おすすめの乳酸菌〉
L137乳酸菌
加熱処理をしているので、熱や加工に強い乳酸菌です。酸性のジュースやお料理などにも混ぜて摂取することができます。また、スティックタイプの粉末なので、持ち歩きにも便利です。