2025.10.28
仁部屋和弘 × 管理栄養士大星 対談
「食で整える、カラダとココロ」
第一調剤薬局アンバサダーでフットサル日本代表の仁部屋和弘選手と、第一調剤薬局で管理栄養士を務める大星美樹。トップアスリートとして日々激しいトレーニングに挑む仁部屋選手と、食の専門家として多くの人の健康を支える大星が、”食”と”健康”のリアルな関係について語り合いました。また、対談後には、回復食としても楽しめるメニューのクッキングにも挑戦!アスリートだけでなく、日常を健やかに過ごしたいすべての人にヒントが詰まった内容です。
食の意識が、コンディションを変える。
大星 まず、普段の食生活について教えてください。外食などもされるのでしょうか?
仁部屋 基本は妻が作ってくれる食事が中心です。「今日はタンパク質を増やしたい」「鉄分をしっかり摂りたい」など、トレーニング内容や体調に合わせて作ってもらうことが多いですね。外食の際も、決まった店に行くことが多いです。夏場は貧血の症状が出ることがあり、ここ数年はヘモグロビン値が10〜12g/dlと落ち着いていますが、普段から食事を通して鉄分を意識的に摂取するようにしています。
大星 貧血の症状が出ると、パフォーマンスにもかなり影響がありますよね。鉄分補給のために、どのような食材を取り入れていますか。
仁部屋 赤身の魚やレバーなど、鉄分の多い食材をよく食べています。できるだけ食事から摂ることを大切にしていますが、数値が落ち込んだ時期には鉄剤を服用することもあります。

多発性硬化症が食事を見直すきっかけに
大星 アスリートとして、もともと食や体への意識は高かったのでしょうか。
仁部屋 いえ、若い頃は全然でしたね。2020年に多発性硬化症を発症したことが大きな転機でした。それまでは若さや体力で乗り切れると思っていて、正直、食事にはあまり気を遣っていませんでした。病気をきっかけに血液検査を定期的に受けるようになり、食事への意識を変えるなど、自分の体と真剣に向き合うようになりました。食事を見直してからは、疲れにくくなったり、風邪を引きにくくなったりと、体調の安定を実感しました。「食べることは、自分の体を支える最前線」なんだと気づかされましたね。
大星 本当にその通りだと思います。「何を食べるか」「どう食べるか」でコンディションは大きく変わります。年齢を重ねると、若い頃のように“気合と根性”だけではパフォーマンスを維持できませんよね。特にアスリートにとっては、体調管理を怠ることが命取りになることもあります。また、疲労からのリカバリーも食事の意識がポイントです。
仁部屋 本当にその通りですよね。僕らの仕事は体が資本。サプリには頼りすぎず、できるだけ食事から栄養を摂ることを大切にしています。年齢を重ねるごとに、その大切さをより強く感じるようになりました。疲労回復のためにタンパク質や糖質を補う目的で、トレーニング後にはプロテインを摂ったり、補食としてきなこやあんこのおはぎを食べたりしています。食事面でそのほか意識しておいた方が良いポイントはありますか。
大星 食事にお酢を取り入れるのもおすすめです。お酢は普段の料理に加えるだけで簡単に摂取でき、疲労回復にも効果的。黒酢の生姜焼きなど、日常の料理に取り入れやすいですよ。それから「枝豆」もおすすめです。ビタミンB1が豊富で、エネルギー代謝を助ける働きがあります。タンパク質も多いので筋肉の修復にも役立ちますよ。特に夏場は鉄分と一緒に摂ることで、疲労回復効果がさらに高まります。
仁部屋 なるほど。枝豆は試合後の補食にも良さそうですね。「おはぎ」のように食べやすくアレンジできたら、エネルギー補給にぴったりですね。

食と質の良い眠りで、体調コントロールを
大星 アスリートにとって体調のコントロールだけでなくメンタルの安定も大切かと思います。普段はどのように意識されていますか。
仁部屋 試合前は食事や生活リズムをルーティン化して整えています。普段から集中力を高めるよう意識しているのですが、そのために効果的な栄養素ってありますか。
大星 「GABA」はストレスを和らげ、集中力や記憶力を高めるといわれています。ナスやトマト、かぼちゃなどの夏野菜や発酵食品に含まれています。また、カルシウムやトリプトファンを含む大豆製品もおすすめです。リラックス作用や睡眠の質を高める効果が期待できます。
仁部屋 なるほど!試合後は緊張からの切り替えも重要なので、食べ物の力でリラックスできるのは心強いですね。また、どんなにハードな練習でも、休息がなければ体はついてきません。僕は「しっかり睡眠をとる」ことを大切にしています。睡眠の質を上げる方法って何かあるのでしょうか?
大星 私の場合、「寝る3時間前には食べない」ことを心がけています。質の良い睡眠のための小さな習慣ですが、続けると体調が安定しますよ。また、朝に豆乳を飲むのもおすすめです。豆乳に含まれるトリプトファンは、精神を安定させる“幸せホルモン”セロトニンの材料。夜になると、セロトニンが睡眠ホルモン・メラトニンに変換され、リラックス効果や入眠をスムーズにしてくれます。
仁部屋 なるほどですね。豆乳、取り入れてみようと思います。今日は健康やカラダづくりのために参考になるお話ばかり。いろいろ相談できてよかったです!
大星 第一調剤薬局では調剤や健康相談だけでなく、日常の食生活をサポートする一般用医薬品(OTC)も幅広く取り扱っています。その中でも、私のおすすめは「もっちり麦」と「甘酒」です。もっちり麦は、白米に混ぜるだけで手軽に食物繊維をプラスでき、腸内環境の改善や血糖コントロールにも役立ちます。一方の甘酒は“飲む点滴”とも呼ばれ、疲労回復や免疫力アップに効果的。中でも玄米甘酒や黒米甘酒は「噛む」という要素もある甘酒なので、朝食代わりにもおすすめです。どちらも“体の内側から整える”日常習慣として、無理なく続けられる食品です。
今回、せっかくなので「もっちり麦」と「甘酒」、「枝豆」を使って、「ずんだ餡のおはぎ」を作ってみましょう!枝豆のタンパク質とビタミン、もち麦ご飯の炭水化物が組み合わさることで、運動後の回復食としても最適な一品ですよ。
仁部屋 いいですね!試合後やトレーニング後のおはぎを枝豆のおはぎに変えてみるのも良さそうです。甘さで疲労が和らぐし、ご飯の糖質でしっかりエネルギーを補給できる。そこに「もっちり麦」や「甘酒」が加わることで、栄養バランスがさらに良くなりそうですね。枝豆の自然な甘みと塩気もあって、甘すぎず食べ飽きない。トレーニング後のごほうびスイーツとしてもぴったりだと思います。食事制限をしている方でも、罪悪感なく楽しめそうですね。

枝豆を使った「ずんだあんのおはぎ」に挑戦!
対談後、実際に「ずんだあんのおはぎ」作りに挑戦。枝豆のタンパク質とビタミン、お米の炭水化物、そして「もっちり麦」と「甘酒」が組み合わさり、体にやさしく栄養バランスの取れた一品が完成しました!運動後の回復食としてはもちろん、日々の健康維持にもぴったりな“食べる健康”の実践メニューです。詳しいレシピは、第一調剤薬局の下記の公式SNS画像からチェックしてください!
- 普段あまり料理をしないという仁部屋選手。大星の慣れた手つきに羨望の眼差し…
- すり鉢を使って枝豆を粒感がなくなるまですりつぶします。これがなかなか大変!
- お米にもっちり麦と甘酒を加えて炊き上げます
- ご飯が炊けたらもち米を再現するためにつぶします
- ごはんをラップで丸めて、ずんだ餡を乗せてくるんでいきます。料理に挑戦する姿は真剣そのものの仁部屋選手
- なんとか完成!!出来上がったおはぎを前に思わず笑顔がこぼれます
- 自然な甘みで美味しい!「練習後の補食として妻に作ってもらいます!」と満足げな様子でした。
\下の画像をクリックしてレシピをチェック/
アスリートの身体を支える「食」の重要性は、私たちの生活にも通じます。仁部屋選手が病気をきっかけに実感した“食べることの力”と、大星さんの専門的なアドバイスには、誰もが実践できるヒントばかり。「体は食べたものでできている」——その言葉を胸に、今日の食卓から、一歩を踏み出してみましょう!







