コラム「薬剤耐性菌を知っていますか?」
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2022.05.21
こんにちは、薬剤師の安達です。
湿布を貼って、かぶれた事はありませんか?
このかぶれの原因はいくつか考えることができます。
その中の一つに「光線過敏症」があります。
この光線過敏症とは、薬を使用した部位に紫外線(日光)が当たることにより引き起こされる皮膚炎です。皮膚が痒くなったり、赤くなったり、ぶつぶつができたり水疱を生じることもあります。
使用した薬が皮膚にしばらく残るので、薬の使用後4週間は紫外線に注意することが必要となります。春や夏は紫外線の量が増えるため、特に注意が必要な季節となります。薬局で湿布をもらった時に、薬剤師から光線過敏症について説明を受けた方もいると思います。
光線過敏症を予防するには、紫外線を避けることが効果的です。服などでも紫外線を避けることはできますが、紫外線は白い生地や薄手の服を透過する恐れがあるので、紫外線を透過させにくい色物の服を選んだ方が良いでしょう。またサポーター等で遮光することも有効です。湿布を貼っている時は、その湿布自体が少し紫外線を防いでくれます。湿布を剥いだ後の方が、紫外線による影響を受けやすいので注意しましょう。
物理的に予防する以外の予防法としては、サンスクリーン剤を使用する方法もあります。薬による光線過敏症は一般的にUV-Aで誘発されると言われています。UV-Aをしっかり防ぎたいので、PAの値を参考にして、UV-Aをしっかり防いでくれるもの選びましょう。またサンスクリーン剤を購入する時の注意としては、オキシベンゾンやオクトクレリンを含まないものを購入しましょう。OTC医薬品(ドラックストア等でも販売されている薬)の中にも注意が必要な薬があります。
詳しく知りたい方や相談したい方は是非お近くの薬剤師(かかりつけ薬剤師)に質問してみて下さい。
光線過敏症の予防のためにも使用方法、注意事項をしっかり守りましょう。
また、自分の湿布を家族または他人にあげたり、その逆でもらったりする事は避けましょう。貰った湿布で光線過敏症を起こした症例も報告されています。
紫外線に気をつけながら、今年の春と夏を楽しみましょう。