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2023.01.05

近年、梅毒が増えている!

近年、梅毒が増えている!

こんにちは、最近はちみつ梅干を一度に何個も食べるため塩分の摂取量がやばいな!と感じ、しおナイン(健康補助食品)の服用を始めた薬剤師の安達です。

皆さんは、梅という漢字がつく感染症を何かご存知でしょうか?

 梅と言えば、梅毒があります。梅毒がどのような感染症かご存知ですか?青梅には毒があると言うし、“梅は食うとも核食うな、中に天神寝てござる”と言うことわざもあるし、梅の毒と書く事から、梅の食中毒かな?と考える方もいるかも知れません。しかし梅の食中毒ではないのです。梅毒とは、主に性的な接触によってうつる感染症です。梅毒という名前は、症状にみられる赤い発疹が楊梅に似ていることに由来しています。

 ここでなぜ梅毒の話を取り上げたかと言うと、近年、梅毒に感染した患者の数が右肩上がりに増えているからです。

 COVID-19の影響のためか、2020年の患者数は少し減少しましたが、2021年以降は再び上昇しています。
感染症法に基づく現在の調査が始まって以来、今年は過去最多の感染者数を更新する勢いです。
 コラム執筆期間中に、2022年に報告された梅毒の感染者数が累計で1万141人との速報値が国立感染症研究所から発表されました。2021年の梅毒患者の届出数は、7873人です。2022年に入ってからわずか半年で、2021年の患者数の67%を超える患者の届出が出ています。
 そしてこの感染症は都会だけで増加しているわけではありません。日本全国どこにいても注意が必要となります。
九州では現在の統計を取り始めてから、福岡県、熊本県、宮崎県および鹿児島県で過去最多を更新し、佐賀県、長崎県、大分県そして沖縄県でも過去最多を更新しそうな勢いです。
 梅毒に感染した人の性別と年齢を見ていくと、男性は20〜40代と幅広く報告されているのに対して、女性ではほとんどが20代となっています。比較的若い世代に集中していますが、どの年代でも感染する可能性はあるので注意が必要です。

 次回は、梅毒の症状や治療についてお話ししたいと思います。