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2025.08.27
お盆休みや夏休みなどの休暇が過ぎ去ったこの時期は、心身に不調が現れやすくなっており、「5月病」に続き「9月病」とも呼ばれています。これらの不調はまるで夏バテ症状のようですが、同時に、夏季うつ(SAD:季節性感情障害)を発症している可能性もあります。
夏季うつを発症する主な原因として、体内の水分やミネラル不足に伴う脱水、暑さによる食欲低下による栄養不足、または暑さとエアコンによる冷えの繰り返しによって引き起こされる自律神経の乱れなどが挙げられます。
夏季うつをはじめとするSAD(季節性感情障害)の対策としては、
・規則正しい生活
・バランスの取れた食事
・適度な運動
・日光浴
などが有効であると言われています。
今回は食事と栄養に焦点を当て、管理栄養士の視点から、うつに有効な食事のポイントについてご紹介していきたいと思います。
「食べるとうつが治る」「即効性がある」という特定の食べ物は、残念ながら今の時点ではありません。しかしながら、うつ症状が現れやすい方に共通して不足しがちな栄養素が近年明らかになってきました。
うつ症状の回復に必要な食べ物を知り、毎日の食事に取り入れていきましょう。
うつ予防に摂りたい栄養素
【トリプトファン】
トリプトファンはアミノ酸の一種で、体内でセロトニン(別名:幸せホルモン)という物質に合成されます。セロトニンには精神を安定させる作用があるため、トリプトファンが不足してしまうとうつ症状が出現しやすくなります。このトリプトファンは、必須アミノ酸と呼ばれ、ヒトの体内では合成できないため食事から摂取する必要があります。
*トリプトファンを多く含む食品*
・豆腐、納豆、きな粉などの大豆製品
・かつお、まぐろ、鮭などの魚
・肉、卵、ナッツ、乳製品など
【ビタミンB群・ビタミンD】
ビタミンB群は、神経伝達物質の合成に必要であり、自律神経のバランスを整える働きがあります。またビタミンDは、うつを改善する効果があると言われています。
*ビタミンB群を多く含む食品*
・かつお、まぐろ、さば、さんま、イワシなどの青魚
・あさり、しじみなどの魚介類
・豚肉、鶏肉、レバー、うなぎ、バナナ、さつまいも、玄米など
*ビタミンDを多く含む食品*
・いわし、さんま、かつお、鮭、うなぎなどの魚
・しいたけ、舞茸などのきのこ類
・卵黄、レバーなど
【DHA・EPA】
うつ症状が現れやすい方の血液中や脳内では、DHAやEPA濃度が低下していることがわかっています。
*DHA・EPAを多く含む食品*
・かつお、まぐろ、さば、さんま、イワシなどの青魚
【鉄・亜鉛・マグネシウム】
これらのミネラルが不足している人は、うつ症状や不眠症、イライラなどの症状が出やすい傾向にあります。
*鉄・亜鉛・マグネシウムを多く含む食品*
・レバー、砂肝、牛肉、ひじきなど
・牡蠣、しじみ、ホタテなどの貝類
・アーモンド、カシューナッツ、くるみなどのナッツ類
・豆腐、納豆などの大豆製品
①朝食を食べない
自律神経の乱れにより朝起きられなかったり、胃腸の不調から食欲が湧かないことで、朝食を欠食するケースが多く見られます。
朝食でトリプトファンを摂取し日光を浴びることで、自律神経を整えるセロトニンや睡眠の質を向上させるメラトニンが作られます。
朝、どうしても食欲がない場合は、コップ1杯の豆乳(または牛乳)、バナナ1本などから始めてみましょう。
②間食や夜食の回数が多い
ストレスで過食気味になったり、夜眠れずに夜食をとることが習慣化していませんか?間食は、ビタミンやミネラルが補給できるものを適量…などであれば問題ありませんが、多くの場合はそのようなことに気を配る余裕がないのではないかと思います。まずは、就寝時間、起床時間を決め、規則正しい生活と十分な睡眠の確保を優先させましょう。
③高カロリーのものを選ぶ
睡眠不足の状態は脳が空腹を感じやすく、たくさん食べても満腹感を感じにくくなる傾向にあります。食事のバランスを考えずに過食を続けていると、カロリーオーバーなのに栄養不足という状態に陥り、体だけでなくメンタルにも様々な不調が出てきてしまいます。
④野菜や果物の摂取が少ない
野菜や果物には、私たちに必要なビタミンやミネラルが豊富に含まれています。これらを意識して摂取することで、うつ予防に摂りたい栄養素を効率よく吸収できるようになります。食事や間食で上手く取り入れ、心と体の調子を整えましょう。
①色々な食材を取り入れる
②コンビニや外食では、野菜を多めに摂る
③魚を取りにくい場合は、ツナ缶や刺身、魚介類を多く摂る
④間食にナッツやチーズ、果物を取り入れる
※避けたい食べ物※
・糖分の多いお菓子やジュース
・インスタント食品や加工食品
・過剰なカフェイン
・アルコール
いかがでしたか?夏季うつ(SAD:季節性感情障害)の対策として、「今できること」から取り組み、夏の終わりの不調を回避していきましょう。
また、今回の記事をお読みになり、もっと詳しく知りたい、相談したい…などの際は、管理栄養士までいつでもお気軽にご相談ください♪