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2025.04.23
花粉症治療の季節は実は5月・6月から?

花粉症治療の季節は実は5月・6月から?
辛いスギ花粉や黄砂の季節は過ぎましたが、振り返ってみると2025シーズンはけっこう大変でしたね。筆者の私も珍しく生まれて初めて両鼻の詰まりを経験して苦しさを実感しました。点鼻薬や飲み薬といった対症療法は定番ですが、今注目されている治療方法は「減感作療法」といって、アレルギーの専門の先生しか処方出来ないのですが、その効果は非常に高く実感できるものとなっているようです。今回はその治療法について深堀してみます。
減感作療法(アレルゲン免疫療法)って何?
花粉症の主な原因は、スギ花粉が生体の免疫に作用して、過剰な反応をしてしまうことですが、そのスギ花粉のエキスのようなものを少量ずつ生体に慣れさせていくという方法で、過剰な反応を和らげていくということです。
治療薬は処方せん薬
今日常の診療で健康保険の適応のある医薬品は「シダキュア」ですが、5歳から65歳までの方が対象です。アレルギーの検査でスギ花粉陽性の確認後に、アレルギー専門医が処方の可否の判断をします。薬の剤型が「舌下錠」という特殊なもので、しばらく口の中でじっくり成分を吸収させてから飲み込むタイプになっています。この方法がうまくできるかできないかを医師が診ることになっています。特に初回はアレルギー反応が強く出ることがあるので医師の観察下で服用してもらいます。その後は通常の処方箋で薬局で対応することになります。薬局で支払う金額は3割負担の方で約2000円です。
どのぐらい続けるの?
治療は約3年間継続します。タイトルの通り花粉症のシーズンが終わった5月や6月から治療を開始すると、翌シーズンはかなり症状が軽くなって対症療法の飲み薬が不要になった患者さんもいます。また3年間服用するとその後7~8年間はその効果が継続する方もいるので長い目で見ればコスパが良い薬とも言えます。
どこの医療機関にかかればよい?
アレルギーの専門医に「減感作療法希望」とご相談ください。もしお近くの医療機関が判らないときは薬剤師にご相談ください。
薬剤師 水 八寿裕