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2026.01.21
インフルエンザというと「A型」「B型」といった種類を思い浮かべる方が多いと思います。しかし実はそのさらに奥には、もっと細かい“型の違い”が存在することをご存じでしょうか。それが 「サブクレード」 と呼ばれる分類です。近年ニュースでも「変異株」「系統」などの言葉を見かけるようになり、コロナと同じようにインフルエンザも遺伝子が少しずつ変化しながら流行しています。
本日は、知っておくとワクチンや流行予測の理解が深まる「サブクレード」について、薬剤師が分かりやすく解説します。
インフルエンザウイルスは毎年少しずつ遺伝子が変化します(抗原変異)。その変化の積み重ねによって、ウイルスは以下のように段階的に分類されています。
型(A/B) → 亜型(H1N1・H3N2) → 系統(クレード) → サブクレード
サブクレードとは、系統をさらに枝分かれして細かく分類した“変異のグループ名” のようなものです。
たとえば A型H3N2 であれば
「3C.2a1b.2a.2」
といった、記号と数字の組み合わせで表されます。これらは専門家が遺伝子解析によって細かく分類しているもので、一般の診療や薬局業務では名前を覚える必要はありません。ただしワクチンを選ぶ際には非常に重要な情報となります。
● ① ワクチンの“当たり外れ”に大きく関係する
毎年のインフルエンザワクチンは、世界中から集めたウイルスのサブクレードを比較し
「今年どのウイルスが流行しそうか」
をもとに選ばれます。もし流行したウイルスがワクチンのサブクレードと大きくずれていると、ワクチン効果が弱くなる“ミスマッチ” が起こることがあります。
特に A型H3N2 は毎年変異が速く、ミスマッチの起こりやすいタイプです。
● ② その年の流行の特徴をつかむヒントになる
同じA型でもサブクレードが異なると、
・感染力
・流行規模
・年齢別の患者分布
などが変わる場合があります。
例えばある年は子ども中心の流行でも、別のサブクレードでは高齢者で重症化しやすい、といった違いが起こり得ます。
● ③ 治療薬の選択には影響しない
タミフル・リレンザ・イナビル・ゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬は、サブクレードの違いによって効果が大きく変わることはありません。治療の基本は例年通りですのでご安心ください。
ここ数年は以下のようなサブクレードが話題になっています。
・A/H1N1pdm09:6B.1A.5a 系統
・A/H3N2:3C.2a1b.2a.2 系統
・B型 Victoria系:V1A 系列
(B/Yamagata は近年ほとんど検出されていません。)
ニュースで耳にすると難解に感じますが、「今年はこのグループのウイルスが多いんだな」程度に理解しておくと十分です。
インフルエンザのサブクレードとは、ウイルスの“細かい変異のグループ分け” のことです。
難しい専門用語ではありますが、
・ワクチンがどう選ばれているのか
・なぜ毎年流行が違うのか
を知るヒントになります。
私たち薬局では、ワクチンの効果や流行状況、予防方法なども随時お伝えしています。
「今年のインフルエンザってどうなの?」
「ワクチンは打ったほうが良い?」
など気になることがありましたら、どうぞ気軽にご相談ください。
薬剤師 水 八寿裕